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ぶらりボキャブラ散歩
ほぼ日替わり 気まぐれ英単語 


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アトランダムに単語を選択, 語源や他の外国語との比較を中心に, 時にトリビアに, 時に学校英語・受験英語的に, 時に連想暗記術風にアプローチ。 しかも気が向いたときだけ更新して行く--だから気まぐれ英単語。 
兄弟版ひとことENGLISHへと同様, 日々の勉強の息抜きにご活用ください。
(中)は中学生レベルの語, (高)は高校生レベルの語, (般)はその他の語を表します。

                
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051 (般)   playground   「学校の運動場;娯楽施設のある公園」


前々回のシーソー, 前回のブランコを調べるうちに行きついたのが playground 。 
この言葉は1780年には使われていたようですが, 遊具のある子供の遊び場としての playground は20世紀の初頭アメリカで生まれました。 これは人口が増え続ける都市に子供の遊び場を確保する必要があったことと, 女性の社会進出とともに子供の福祉への関心が高まったことが背景にあります。  この頃 シーソー, ブランコ, 滑り台, うんてい, 回転式遊具などがさかんにアメリカの都市部の校庭や公園に現れるようになります。


今回 playground をとりあげたのはヨーロッパの諸言語でシーソーにあたる言葉がブランコの陰に隠れているのはどうしてか, という個人的な疑問を手っ取り早く調べるために各国語の playground にあたる言葉でイメージ検索し, そこにある遊具を見てみようという個人企画から。 児童公園はごく日常的なありふれた被写体です。 それだけにこれを見ると各国語圏の生活環境が垣間見られるような気がしてちょっとした暇つぶしにはなりました。


英語 playground
英語圏以外の写真も含まれますが, 主に米英中心。 遊具に特徴はありません。 ただ気付くのは子供の姿があまり見えないこと。 これは子供の写真を取ってウエッブ上で公開することが大袈裟に言えば個人情報の保護精神に反し, さらに犯罪に悪用されるのを恐れているからではないかと思います。 シャッターを切る者の立場に立てば, 勝手に遊んでいる子供の姿を写真で撮って,危ない人間と見なされたくないから遊具だけ撮っているのではないでしょうか。


オランダ語 speelplaats
人口密度の高い地域だけに人の姿が目立ちます。 また狭い敷地と人工的な環境, 少ない遊具など日本に似通っている印象を受けます。


ドイツ語 Spielplatz  Kinderspielplatz
オランダ語圏と違って, 緑が多い環境に見えます。 木製の遊具が多いような印象も受けます。 Kinder が付いている方が児童公園という感じです。


デンマーク語 legeplads
アンデルセンとレゴ(積み木のおもちゃ)の国という先入観からか,メルヘン風という感じがします。 遊具も他の語圏にない遊びの想像力を駆りたてさせるものが目立ちます。 オランダと同じく平地の語圏なので背景は単調です。


スエーデン語 lekplats
スウエーデンもオランダのように敷地としては狭いようです。 団地の一角にあるものなど日本的ですがきれいに整備されている感じが北欧的。


フィンランド語 leikkikentta
周囲に自然が一杯,でも遊具はちょっと寂しい。 フィンランド人の国民性の一つは内気。 だから人がいないときに写真を撮るため子供の姿が見えないのだと思います。 


ロシア語 ДЕТСКАЯ ПЛОЩАДКА
「子供の遊び場」今回の中では最もカラフルできれいに整備されている印象があります。これを見る限りロシア人は豊かな暮らしをしているように見えます。


チェコ語 hriste
オンラインの英語チェコ語辞典で調べた結果で児童公園という意味ではなさそうな。 感じとしては「広場」という意味のように思えます。 ただ白黒写真の注目。 昔懐かしい回転ジャングルジムの姿があります。 


イタリア語 parco giochi
遊具に特徴はなさそうです。 でも何かが他の言語圏と違う。 バラエティ豊富というイメージがします。 それは施設そのものではなく写真の撮り方のように思えます。 個性を大事にするイタリア人らしくに富んで見えるのは撮る人の個性が出てくるからでしょうか。


フランス語
フランス語圏はちょっとかわっています。 手もとの和仏辞典で「遊び場」として調べると terrain de jeux  となっています。 これでイメージ検索して出てくる姿は児童公園ではありません。 
試しに子供向けの (pour enfants) を添えてみるとこうなってご覧のようにヒット数がえらく寂しい。 オンラインの英仏辞典で playground として調べると複数あたりました。
その一つが aire de jeux  (直訳:遊びエリア 英語訳: adventure playground) 。 
これ,これと思わず言ってしまうイメージが出てきました。
そのオンラインの英仏辞典には他に préau (covered playgroud) と言うのもありました。  手もとの仏和辞典では「(校庭の)屋根つき部分ー雨天時に休憩や体操をする)と注釈があります。 英語や日本語では複合語になるのにフランス語では一つの単語である点がおもしろいです。


スペイン語 patio de recreo
これは遊具のある公園というより校庭です。 
これは児童公園ではなく校庭という感じです。 フランス語のように児童公園にあたる別の語があるのかもしれません。 それともスペイン語圏には児童公園にあたるものがないのでしょうか。
スペイン語やポルトガル語では外来語として playgrounds が滑り台やブランコのような遊具を意味するようです。  スペイン語なら juegos infantiles とも言うようでこれでイメージ検索するとこうなります


トルコ語 coçuk parki
「子供公園」という意味で検索。 日本とまったく同じ街中の児童公園という雰囲気の写真もあり,イスラム教国とて同じことだと痛感。


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