ぶらりボキャブラ散歩 今日の 気まぐれ英語慣用句 |
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z135 (11月02日) bury the hatchet 「争いを止める,和解する」 直訳: 手斧を埋める 例文: They buried the hatchet once, but after a while they dug it up again. 彼らは争いを一度やめたがしばらくしてまた始めた。 このコンテンツにはアメリカよりもイギリスやヨーロッパ大陸を起源とする慣用句が多く含まれています。 それは意図したわけではなく, 歴史が長い文化圏であればそれだけそこから慣用句が多く生まれるのですから, 当然の結果と言えます。 今回の bury the hatchet はその少数派のアメリカ起源の慣用句で, アメリカ先住民(インディアン)の間では部族間の紛争が終わると酋長が hatchet (手斧 イメージ)を地中に埋めたという慣習から生まれたものです。 合衆国の議会図書館制作による America's History from America's Library というサイトがあります。 これはポップなデザインと興味深いコンテンツで, 議会図書館制作とは思えません。 日本の国会図書館にも歴史関係のコンテンツがあり, こちらも近寄りがたいイメージを払拭した作りになっていますがやはり日本の国会図書館です。 見比べるとお国柄がわかりおもしろいでしょう。 上記のサイトによるとデラウェア州のサセックス郡の議会議員選挙からこの bury the hatchet は生まれたのだそうです。 当時, 議会議員を選ぶために郡じゅうから人々がジョージタウンまで投票に来て, 投票結果を知るために投票の2日後に再びジョージタウンに集まりました。 投票結果の日は当選者にとってはもちろん, 落選した者もその傷を癒すという意味合いもあって, みなで1日騒ぐ祭りの日だったようです。 その祭りの行事として1792年の選挙のとき, 当選者と落選者がアメリカ先住民の慣習を真似て儀礼の手斧を埋め, 互いにわだかまりなく暮らして行く「和解」の印としたそうです。 ただ bury the hatchet というフレーズ自体は1680年には文献に見られるようなので, デラウエア州の行事が起源と言うより, この慣用句を広めるきっかけになったと見た方がいいように思えます。 どちらにせよ, bury the hatchet が白人とアメリカ先住民の争いの歴史から生まれたのではという勝手な思いこみに反し, 非常に平和でのどかな背景を持つ慣用句です。 |