ぶらりボキャブラ散歩 今日の 気まぐれ英語慣用句 |
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z107 (09月26日) 動物を使う慣用句(5) a dog in the manger 「自分が不要でも他人にやらない意地悪な人」 直訳: かいばおけの中の犬 例文: When I found a neighbor throwing away a flowerpot in the trash depot, I asked her for it. But, like a dog in the manger, she said no and brought it home with her. 近所の人が植木鉢をゴミ収集所に捨てていたのでそれをくださいと頼んだが, いりもしないのに意地悪く, ダメですと言って家に持ち帰った。 この慣用句の原典はイソップ物語です。 ここでは the Harvard Classics (1904-14) からその部分を引用しましょう。 A DOG looking out for its afternoon nap jumped into the Manger of an Ox and lay there cosily upon the straw. But soon the Ox, returning from its afternoon work, came up to the Manger and wanted to eat some of the straw. The Dog in a rage, being awakened from its slumber, stood up and barked at the Ox, and whenever it came near attempted to bite it. At last the Ox had to give up the hope of getting at the straw, and went away muttering: “AH, PEOPLE OFTEN GRUDGE OTHERS WHAT THEY CANNOT ENJOY THEMSELVES.” 昼寝をする場所を探していた犬が, 牛の飼い葉桶の中に飛び込んで藁の上で気持ち良く横になりました。 しかしまもなく牛が午後の仕事から戻って来て, 藁が食べたいと飼い葉桶にやって来ました。 眠りから起こされてえらく怒った犬は立ち上がって牛に向かって吠え, さらに牛が近づくたびに噛みつこうとしました。 ついに牛は藁にありつこうという望みを捨てざるをえなくなり, ぶつぶつ言いながら去って行きました。 「その人自身はあったところで楽しめない物を他人にあげ惜しみするのはよくあることだ。」 (注) grudge : (第4文型で)人に物をやるのを惜しむ, しぶしぶやる 最後の oneself は再帰用法として enjoy oneself 「楽しむ」 の一部に見えるが, ここでは強調用法。 enjoy の目的語は関係代名詞 what 。 manger は「飼い葉桶」で, フランス語の「食べる」 manger を語源としています。 フランス語では[マンジェ] と発音するので英語ではそれを継承して[メインジャ] と発音します。 字面からすると[マンガ]と発音してしまいそうですから気をつけましょう。 (と言っている私本人が[マンガ]と発音していました。) 「飼い葉桶」は馬小屋で生まれたキリストが入れられた場所でもあるのでキリスト教文化圏では特別の意味合いもあるようです。 だから「かいばおけ」と「幼児用のベッド」と「託児所」と「キリスト降誕の図」がイギリス英語, アメリカ英語, フランス語で下の表のように複雑に錯綜しています。 リンク先は google のイメージ検索。
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