英語慣用句アルファベット順索引 アーカイブス(単語) アーカイブス(慣用句) 音声ファイルがいっぱい! ひとことENGLISH 英語以外の外国語引用索引(主に単語) 英語以外の外国語引用索引(主に慣用句) サイト内検索 |
||
---|---|---|
. | ||
z091 (09月02日) put a bug in sb's ear 「ほのめかす」 直訳: 人の耳に虫を入れる 例文: She put a bug in her husband's ear, at every opportunity, about getting a part-time job. 彼女は夫に何気なくパートの仕事に就くことを機会あるごとに言った。 この後に何について仄めかすのか about 〜 を添えて表すことがあります。 that節や to不定詞を使う文も検索して出てくる用例にはありますが少数で一般的でなさそうです。 また, bug の代わりに flea (ノミ) にする put a flea in sb's ear もあります。 しかし単純に goole検索するとヒット数は500にも届きません。 put a flea in sb's ear はフランス語にすれば Mettre a quelqu’un puce a l’oreille に, またイタリア語すると mettere una pulce nell'orecchio となり, 共に「疑惑をいだかせる, 警戒心を持たせる」という慣用句となります。 前回の send away with a flea in sb's ear 「叱って追い払う」の起源で, E. Cobham Brewer (1810〜1897) はDictionary of Phrase and Fable(1898)で上記のフランス語の慣用句との関係をほのめかしていますが, 意味からするとこれと send away with a flea in sb's ear は関係がなさそうです。 むしろ, こちらの put a bug/flea in sb's ear の方が関連性があるように思えます。 フランス語やイタリア語の表現を含め, これら耳が虫の中に入る慣用句は, 昔, 耳の穴が脳への入り口と考えられ, 耳の中に虫が入って脳に影響を及ぼすと信じられていたことが起源にあると思われます。 例えば Wikipedia 英語版によると earwig (ハサミムシ)の語源の一つが, ハサミムシが耳の中から脳に入って卵を生むという俗信から来たとあります。 ( earwig の wig は「カツラ」ではなく wiggle 「くねくね動く」はの変形のようです。) これなどはこれらの慣用句の起源を put a bug in our ear していると言えるでしょう。 |