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毎日ひとこと :一度は使ってみたくなる,使える英語の会話表現
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451   Tell me, +疑問文. (ねえ,教えて。)
疑問文を導入する時の表現です。 唐突に相手に質問するのを避けるためと, 「教えてほしい」という話者の積極的な気持ちから発せられるのだと思われます。 
なお疑問文の語順ではなく, 普通の文の語順(主語+述語)にすれば間接疑問文になります。 間接疑問文が文章でも使えるのに対し, こちらの形はより口語的でかしこまった文章では使うことはないでしょう。




452   You tell 'em.  (そうそう, その通り。; よく言ってくれた。)
相手の発言に賛成して励ますときの表現です。  'em は them の崩れた形で発音通りに表記しています。 なお You がなく Tell 'em の形でも使っているようです。 



453   tell it like it is  (ずばずば言いたいことを言う)
頭に浮かんだら人の気持ちなど考えず言葉を選ばず婉曲的な言い回しもせずに,ずばり言葉を発してしまうタイプの人はどこにもいるものです。 そのような行為を表す熟語がこれ。 直訳すれば「あるがままにそれを言う」。  関連表現として talk straight があり日本語の「直球で言う」にあたります。
逆に「遠まわしに言う, 回りくどい言い方をする」なら say/speak/talk in a roundabout way   が辞書に見えますが検索すると用例は非常に少ない。 これよりも beat around the bush の方が断然用例は多いですが, こちらは「なかなか核心に触ない」でちょっとニュアンスが異なります。




454   Don't tell me 〜.  (まさか〜じゃないでしょうね。)
正直申しましてこのコンテンツで扱っている「ひとこと」の中には即戦力がないというか, 使う機会に出会うのが難しい表現も混じっています。 そういう類は映画とか読み物の類で出会い, 自ら使うことはまずないかもしれない, というものです。 一方, 知ったら即日使えそうなものもあります。 今回のは後者の好例でしょう。
日常の暮らしの中で, 願っていないこと, イヤだなあと思うことはたくさん起きまるものです。 「洗濯物干して来たのに空模様が。。」「向こうから来るのは。。。」「わざわざ来たのにシャッター下りてる」「サイフはどこ,サイフは」「隣に座ったこの男, ブツブツ独り言言ってる」「10分オーバーしているのにまだバスは来ない」「さっき弁当食べてから腹の調子が。。」等々。
こういうときに Don't tell me it will rain.(まさか雨が降る?) Don't tell me he's my homeroom teacher. (まさか担任の先生?) Don't tell me it is closed .(まさか今日は休み?) Don't tell me I've lost my wallet. (まさかサイフ落した?) Don't tell me he's nuts. (まさかこの男頭が変?) Don't tell me the bus has already left. (まさかバスはもう行っちゃった?) Don't tell me I got poisoned. (まさかあたった?) という具合に使えるのです。



455   Temper, temper.  (まあ,まあ,怒らないで。)
この temper は「冷静, 落ち着き」という意味。 主に子供または子供っぽい大人に対して気を落ち着かせるために発する言葉です。 



456   terrific  (すごい, すばらしい)
 terrific は terror (恐怖)や terrorism (テロ)と同じくラテン語の 「恐怖」を意味する 語根 terrere から来ていて, もとは「恐ろしい,ぞっとする」という意味でした。 この意味で文献に初めて出てくるのは 1667年だそうで, それが 1809年には 現在も使われている「程度がひどい, 猛烈だ」 という意味で使われた文献が出て, 1888年には現在最もよく使われている「素晴らしい, すごい」の意味になったようです。


そこでインターネットで 1888年に terrific を使った文献はないか調べたところ, Chicago Tribune という新聞の7月29日の野球の記事に terrific batting という文字が見えるのを発見しました。 (下記のアドレスの新聞記事の本文第1段落4行目と第6段落13行目)
http://www.ac.wwu.edu/~stephan/ballgames/newspapers/tribune2.html
 前後関係からこれは「猛打」にあたるようで,  の意味でしょう。 しかし の意味に取ろうと思えばとれなくもありません。


おもしろいことに日本語の「すごい(すごし)」も元は「すごみをきかせる」からわかるように「ぞっとするほど恐ろしい」という意味でした。 それが「恐ろしいほど優れている」に変って現在, 口語で使われている意味になったようです。
英語の formidable や イタリア語の formidabile も元は「恐ろしい」ですが両方とも「すばらしい」の意味に使われているし, フランス語の terrible も「恐ろしい」と言う意味とともに口語では「すばらしい」の意味に使われているようです。 (英語の terrible は「恐ろしい」だけです。)





457   TGIF  (ああうれしい, 今日は金曜日, 明日から休みだ。)
私が中学生の頃,  FEN (アメリカ軍極東ラジオ放送網=極東アジア駐在アメリカ軍人向け放送:現在の AFN) をよく聞いていました。 と書くと戦後の進駐軍時代を生きたように聞こえますが, 私が中学生の時第2次世界大戦はとっくの昔に終わってました。 その代りベトナム戦争が泥沼化していた時代です。 
ラジオから聞こえるアメリカのヒットチャートを追いかけていたのですが, 曲の合間のDJのお喋りやスポットの中で TGIF という言葉をよく耳にしました。 TGIF ってなんだろう。 とよく思ったものです。 これは土曜日と日曜日を控えて「ああうれしい, 明日から休みだ。 神様,ありがとう」という意味の Thank God, it's Friday. の略であるのを知ったのはだいぶ後でした。
まだ当時日本は, 学校はもちろん, 会社なども土曜日は半日(いわゆる半ドン)で全日休みは日曜日だけが主流。 週休二日のアメリカがうらやましいと思ったものです。 大学を出てからも会社勤めをしなかった私は, 結局, 週休二日というのがどういうものか知らずに, つまり TGIF を知らずに生きて来ましたが, どういう気分なんだろう, 金曜日って? と今でも思う時があります。 




458   You'll thank me.   (私をありがたく思うでしょう。)
相手のことを思って忠告したり面倒みたりしてあげたのにウザッタそうな顔をされた。 そんなとき言うのがこの一言。 日本語ならこういうときに,「今にわかるさ」とでも言うでしょうか。 ともかく「あなたは私に感謝するだろう」などという発想は日本語にはないと思います。
使い方の補足。 この後に for +名詞・動名詞 を続けてもいいのです。 また some day (いつの日か)とか later (後になって)などの副詞を添えてもいいでしょう。




459   I'll thank you to 動詞の原形. (〜してくれ;〜してください)
to +動詞の原形 の他に for +名詞 でもよくこの場合は「〜をくれ;ください」の意味になります。 ぞんざいな訳と丁寧な訳と2つ並べてありますが, どちらかというと乱暴な命令として使う方が一般的なようです。 また丁寧な分, 皮肉が感じられるようです。
will を使っているので未来のことを前もって感謝するのに使えそうですが, この表現よりも I'd appreciate it if you would +動詞の原形 または I'd appreciate +名詞 の方が適切でしょう。 
比較: 
I'd appreciate it if you would advise me. (I'd appreciate your advice.
= アドバイスしていただけたらありがたいのですが。
I'll thank you to advise me. (I'll thank you for your advice.)
= アドバイスしてくれ。(乱暴な命令) アドバイスしてくれたらはありがたいですねえ(皮肉)。




460   That's that. (それで終わり; 以上; というわけ。)
単に「これでおしまい」と言いたいときや「これ以上とやかく言ってもムダ。 もう決意は固いのだからこれで話はおしまい。」と言いたいときに使います。 and や so や well を伴なうことも多いようです。 なお話の最後に添える場合, Period  とか Full stop と置きかえられます。
例: I won't go and that's that. = I won't go. Period. =  I won't go. Full stop.  「私は行かないったら行きません。 以上。」


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