eigo21ホームページ     

英文法の質問箱もくじへ

英文法の質問箱
否定文の There is 構文
質問:

初めまして。私は千葉県在住の□本と申します。
いつもホームページを日頃の学習に利用させて頂いております。有り難うございます。

英文法に関しまして質問させて頂きたい事がありましたのでメールをお送りしました。


質問:

”〜がありません”という表現には
There isn't a ****./There is no ****./There aren't any ****s./There are no ****s
の4種類があり、可算名詞の場合、全て使う事が出来ますが、どの様に使い分ければ良いでしょうか。
英和辞典、英英辞典、コーパス等を調べてみましたが、答えを導き出す事が出来ませんでした。

お忙しいところ、お時間を頂いて申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願いいたします。


質問者: □本
学年・年齢: 不明
性別: 不明
回答:
まず no +名詞 と not any +名詞 の違いについてです。
前者は名詞を否定し, 後者は文を否定しているというのが違う点です。
I have no brothers. なら「兄弟はゼロだ」という気持ちで, I don't have any brothers. は「兄弟がいるということはない」という気持ちが前面に出るということですが, 結果的に同じです。
ただ no の方が音の感じからすると強めであるとも言えます。


not a +単数の場合は, 一つを否定しているので「人っ子1人いない」のように強く否定していると見ればいいでしょう。
例: There is not a cloud in the sky.  空には雲一つない。


次に, 数えられる名詞を単数にするか複数にするかです。
可算名詞を無冠詞の単数形で使うと物質名詞または抽象名詞になるということが前提にあります。


例えば「サラダにリンゴがない」という場合, このリンゴはサラダの材料の一つとして物質名詞的に考え There is no apple in the salad. が自然です。 これを There are no apples in the salad とするとサラダの中にリンゴがゴロゴロ入っているイメージが元になるので,不自然です。
ところが「店にはリンゴが一つもない」と言う場合, There are no apples in thestore. が自然で There is no apple in the store. は不自然です。 もともと店でリンゴは丸い形でしかも複数売っているはずだからです。


まとめますと
There is not boy in the park.  不自然。 無冠詞の単数形なので boy が物質名詞になってしまいます。 イメージとして少年が輪郭のない肉のかたまりのようなものになります。
There is not a boy in the park.  少年が人っ子1人いない。 シーンとした公園のイメージ。
There are not  any boys in the park.  ふだんこの公園に少年が複数遊んでいるけれど今は一人もいないというイメージ。 「いない」ことに重点。
There are no boys in the park. 上と同じ。 「少年」に重点。


以上はおおざっぱな違いで, 現実はさらに複雑な概念が生まれることがあるでしょう。 冠詞と単数・複数のことで1冊の本ができるくらいですから, 難しいものです。 
上の回答に対する質問者からのレスポンス:
この度は私の質問にお答え頂き、
またこの様に早くお答えを頂きました事に
感謝しております。有り難うございました。
今回の問題は長い間解決出来なかった物でしたので、
本当に嬉しく思っております。

また質問をお送りする事があるかと思いますが、
その節はどうぞ宜しくお願いいたします。