毎日ひとこと :一度は使ってみたくなる,使える英語の会話表現 |
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日替わり ひとことENGLISH |
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201 The only thing is (that)節 (唯一残念なことは〜; 唯一の欠点は〜; 問題なのは〜) いろいろ誉めた後に, 「でも欠点が1つあって。。」とイチャモンをつけたり, その気はあるんだけど, 「でも問題があって。。」 と消極的な態度をとったりする時の表現です。 例1: This is a rather good restaurant. The food couldn't be better, you can enjoy a nice ocean view, all the workers there never fail to smile. The only thing is that they are only open on weekday afternoons. これは結構いいレストランだ。 食べ物はこの上なくうまいし, すてきな海の景色を楽しめるし, 従業員はみな笑顔を絶やさない。 唯一残念なのは平日の午後しか開いていないことだ。 例2: I want to take you to the dance. The only thing is I don't have a car now. I have a pumpkin in the kitchen, though. 君をダンス・パーティに連れていきたいのだけど, 困ったことに今車がなくてね。 台所にカボチャはあるけど。 202 〜, only ... (でも ... / ... であれば 〜するのに ; 〜したいができない。 というのは...) 口語で only が接続詞として使われるのはあまり知られていません。 いくら口語が重視されつつある学校英語でも only を接続詞として使うことはまだ一般的に教えられていないでしょう。 しかし, 現実の大学入試問題の適語補充問題では過去に出題されたことがあります。 北里大学(2001年) Workers are still willing to do an honest day's work, only they want longer Christmas holidays for it. (労働者達はまだ誠実に一日の仕事をする気になっているが, でもそうすることでもっと長いクリスマス休暇がほしいと思っているだけである。) これは but と言い換えても差し支えない意味になります。 もう1つの意味はちょっと使い方が複雑です。 仮定法の知識がないと使えません。 日本大学(1996年) I would have gone with him, only I was too busy that day. (その日忙しくなければ彼と行けたのだが。(彼と行きたかったができなかった。 忙しかったからだ。) これは[ 仮定法(A), but 直説法(B) ]の形を使って (B)でなければ(A)するのだが(したのだが) とか (A)したいのだができない。 というのは(B)だからだ という意味になる使い方です。 only の後に否定文が続くと (B)であれば(A)するのだが(したのだが) という風に肯定で訳すことになります。 ちょっとこれがややこしいので注意が必要です。 例1: I'd buy a CD, only I don't have money. もし金があればCDを買うのだが。 (CDを買いたいのだが, 金がないので買えない。 ) 例2: I would not have asked for help, only I didn't know what to do. もしどうしたらいいかわかっていれば助けを求めなかったのだが。 203 It's on me. (それは私のおごりです。) 「おごる」のもっとも一般的な語は treat です。 この動詞を使えば 私がおごろう。 は I'll treat you. とか Let me treat you. となります。 具体的に飲み物とか食べ物が自分のおごりだと言いたいときは treat を名詞にして It's my treat. とするか表題の表現にすればいいのです。 もちろん It に This hamburger とか All the dishes on the table とかにしてもいいし, 「私」がおごりたくなければ別の人間にしても構いません。 (その際は,その人間の同意がないとまずいでしょうが。。) 例1: (At the chashier) "It's on me this time. " "Thanks . Now I remember you made money on the horses yesterday, right?" (レジで)「今回は私がおごろう。」「ありがとう。 そう言えば昨日競馬でもうけたんでしたね。」 例2: Drinks are on our chief. Thank you, chief! 飲み物はチーフのおごりです。 ありがとうございます, チーフ! 204 feel out of it. (疎外感・孤立感を持つ/自分が自分でないような感覚を持つ/ぼーっとする; だるくやる気がない。) 辞書で out of it と引くと「締め出されて; 間違って; 途方にくれて; 関係がなくて; 酔っ払って」などいろいろな意味が書いてあります。 これを feel out of it に限定して google 検索してみると使い方は限定されているように見えます。 以下は検索をして feel out of it を使った文章を拾い, それを検討して実際の使い方を分類してみたものです。 まず(1)疎外感・孤立感がある, の意味。 例えば見知らぬ土地に行き言葉が通じないとか友達が出来ない。 新しい言葉とか新しく出始めた流行・人物などの知識がなくて仲間の話について行けない。 といいうような状況で使っています。 ついで(2)脳内伝達物質の障害や脳神経に作用する薬等による「自分が自分でない」感覚。 パニックになったときに誰もが経験する, 「これって夢の中のできごと?」みたいな感覚。 パニック障害や広場恐怖症になるとこの感覚がもっと強くなって「周囲が自分と離れたところにあるような感覚」「夢の中を浮遊しているような感覚」が突然, またはなりそうだという予期不安のあとに, 襲ってくるようになります。 そして(3)は(2)の軽い意味で使う場合。 これも誰もが経験する「だるい, やる気がない」感覚。 睡眠不足や疲労の蓄積による場合にも, 遊びすぎて勉強や仕事をする感覚がなくなってしまう場合にも使えます。 またスポーツなど体で覚えた技能・カンが一時的になくなってしまう場合も使えそうです。 例1: I can't speak the local language, so I feel out of it. 私は地元の言葉が話せないので疎外感を感じている。 例2: I don't know anything about gambling. So I felt out of it while all my collegues were absorbed in talking about the races. 私はギャンブルは全くしないので, 同僚みな夢中になって競馬の話をしている間, 私は仲間はずれになった気がした。 例3: When I am attacked by panic disorder, I feel out of it; I feel like I am in a dream or in the seawater, separated by the surroundings. パニック障害になっているとき私は自分が自分でないような感覚を持ちます。 つまりまるで夢の中か海中にいて周囲から隔たれたような感じがします。 例4: I am tired and I feel out of it. I feel like sleeping till the end of the world. 私は疲れてぼーっとしている。 世界が終わるまで眠りたい気がする。 例5: I feel out of it now. I don't know how I can get back into the study mode after this long break. 今やる気がないです。 この長い休息の後勉強モードに戻すのをどうしたらいいのかわかりません。 205 oops (しまった) ヘマをしたときの感嘆詞。 ウーップスと発音。 今回の例文は1996年のSF映画『インディペンデンス・デイ』から主人公デイビッド・レビンソン(元ケーブル・テレビの修理工でエイリアンの地球攻撃を察知し, これに挑む)とヒラー大尉の対話。 エイリアンの宇宙船内でヒラー大尉が宇宙船の操縦を間違えてしまい, 宇宙船が後ろに飛んで壁にぶつかってしまった場面。 ネット上にこの部分のセリフをのせたページが多くあり, 人気のあるセリフのようです。 ただし Captain Hiller (ヒラー大尉) を Captain Hillerid としているファイルもありますが, たぶんミスタイプでしょう。 あるサイトがミスタイプしたものを, 別人がそのままコピー&ペーストしてホームページを作ってしまい,そこらじゅうで oops! 現象が起きてしまうことはネット上ではよくあることなので, 気をつけないといけません。 206 〜 is over with. (〜は終わった) 今回は使い方を誤りそうな表現です。 この with は前置詞なので with 〜 という風にこの後に「終わったもの」が来そうに思えます。 例えば I am over with my work. のように。 しかしこれはかなり少数派の使い方のようです。 (google で I am over with で検索すると80件だけヒットしました。) この熟語の使い方は My work is over with. のように主語に「終わったもの」を置くのが主流のようです。 もっとも with を抜かして 〜 is over の形にすれば中学生でも知っている熟語になりますから無理に(?) 文法的に説明がつきづらい with を添えなくてもいいのですが。 ただ音的には with を添えるとシマリがいい感じはします。 例: It seems the threat of SARS is over with. But is it all right to travel to Beijing now? SARS の脅威は終わったように見えるが今ペキンに旅行して大丈夫なのだろうか。 207 How much do I owe you? (おいくらですか) owe は「人に借金がある」なので「いくらあなたに借金がありますか」の意味で使うこともありますが, 買い物やサービスを受けて「おいくらですか」と聞くときの表現としても使えます。 もちろん How much? とか How much is it? でもいいでしょうが, 会話の決まり表現は概して長くなるほど丁寧さが増すので, How much do I owe you? の方が 「おいくらですか」という感じは出るのではないでしょうか。 例: "How much do I owe you?" "That will be 3,500 yen." 「おいくらですか。」「3,500円です。」 208 I've only got one pair of hands. (今忙しいです, 今手は開いていません, 1度にそんなにいろいろなことはできません) 「手は1対しかありません」という意味から言いたいことはわかります。 他に I've only one pair of hands. でもOKです。 例: "Will you move this table? " "Wait till I finish driving this nail. I've only got one pair of hands. " 「このテーブル動かしてくれない。」「このクギを打ち終わるまでまってくれ。 手は2つしかないんだ。」 209 Pardon my French. (汚い言葉を使って申し訳ない) 【フレンチ・ポテト小史】 18世紀にベルギーで生まれ, 1864年にジョセフ・マリーンズ(Joseph Malines)という人がロンドンでフィッシュ・アンド・チップスとしてメニューに加える。 これが当たり, 大陸へ逆輸出。 さらに第1次世界大戦でフランスに駐留したアメリカ兵士がこれを食べて気に入りアメリカに渡り, フレンチ・フライ(和名フレンチ・ポテト)として広まる。 2003年イラク侵攻を巡ってアメリカに抵抗したフランスに腹を立てたアメリカ人により, リバティ・フライ Liberty fries と改名される。 このように, 一時期アメリカはフランスに対し鼻息荒く反フランス・キャンペーン展開したころがありました。 この際だからあらゆる French を排除するそうで, この熟語も Pardon my liberty となるところだったそうです。(ウソ) 例: Pardon my French, but you bu**sh*t! 汚い言葉使ってごめん遊ばせ, この**野郎。 210 have a photo op with 〜 (写真を〜とツー・ショットする:シャッター・チャンスがある) 韓国語は日本語と文の語順がほとんど同じで日本人には勉強しやすい言語です。 しかも日本語の漢語を韓国語読みすれば即,韓国語になってしまうこともままあるようです。 例えば 最初の2つは”ヨムマル”で漢字で書けば”年末”。 後半の3文字は”テーメーチュル”で漢字で書けば”大売出”。 つまりこのハングルは日本語の『歳末大売り出し』に相当するのです。 興味深いのは音読みの漢語はもちろん訓読みの漢語(つまり日本語から作った漢語)まで韓国語読みすると韓国語になってしまうことがあることです。 しかし,これはまた韓国語学習の難しい点でもあります。 すべての漢語が日本語と韓国語で対応すればよいでしょうがそうはいかないのです。 事実, 上の『歳末大売り出し』も韓国語では『年末大売り出し』になっています。 英語の場合も同じことが言えます。 ちまたにはカタカナ語が溢れていますがその中にはいかにも英語風に見えて和製英語だったり, 英語の意味が違っていたりするものが少なくないのです。 カタカナ語が即英語として通用するか否かを知るために私は google で検索しています。 試しに shutter chance を google で検索してみるとこうなります。 見事に日本語サイトが並んでいますね。 私はこの段階で shutter chance を使うことを避けます。 仮にこれが立派な英語だとしても右上端のヒット数を見て, この使用に疑いを持ち, どちらにせよ避けます。 試しに photo op を google 検索してみるとそのヒット数の違いからこちらがシャッター・チャンスとして使うべき語であることがわかります。 (この op は opportunity 「機会, チャンス」のことでしょう。) 例: Can you believe that? I had a photo op with Beckham! 信じれる? 私, ペッカムと写真撮ちゃったの。 |