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084 (中) noon 「正午」 lunch 「昼食」 「正午」を表すヨーロッパの諸語は「昼(1日)の真中」という意味が元になっています。 ドイツ語 Mittag, オランダ語 middag, スウエーデン語 middagstid, デンマーク語 middag, ノルウエー語 middag; フランス語 midi, イタリア語 mezzogiorno, スペイン語 mediodía, ポルトガル語 meio dia, ルーマニア語 amiaza; ロシア語 polydyen, ポーランド語 poludnie*, チェコ語 poledne, セルボクロアチア語 podne, ギリシャ語 mesimeri 英語も他のゲルマン諸語と同じ midday という言葉があります。 しかし使用頻度は低いようです。 noon は non という形で1140年に文献初出で, 「午後3時」の意味でした。 これはラテン語の nona hora 「9番目の時間」がが元になっています。 これが「午後3時」の意味であるのは夜明けから9時間たったころだからでカトリックの7つある祈祷時(canonical hours)の一つでした。 1140年に文献初出したころは「3時」の意味だった noon は12世紀から14世紀ころまでに「12時」に変わります。 これは祈祷時の移動があったからという説と, 昼食を3時から12時にとるようになったからという2つの説があるようです。 特に後者については, イギリスでは軽食を兼ねたお茶の時間が1日に何度もあることを考えると不自然さはありません。 ![]() 14世紀中ごろに nuncheon という言葉が文献に現れます。 これは「noon にとる渇きをいやすもの」という意味でした。 (飲み物と言ってもお茶はまだこの頃イギリスに渡って来ていません。) 16世紀の終わりに nuncheon にイングランド北部の方言の「パンやチーズの一切れ」を意味する lunch があわさって 「昼食」を意味する luncheon という語が生まれます。 現在も luncheon は使われていますが堅い表現で, 言うまでもなく lunch が一般的な語です。 lunch 自体は1829年文献初出で luncheon を短縮した語です。 ということで見た目のまったくことなる noon と lunch が「9時間目」という意味のラテン語で結びついているのです。 |
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