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065 (般) great tit 「シジュウカラ」 シジュウカラは北半球ではありふれた野鳥で冬から春にかけて都市部の庭先に姿を見せます。 が,私はこの鳥を長い間見たことがありませんでした。 野鳥(都市鳥)研究家唐沢孝一さんによると,関東地方なら東京西部に多く生息し, 東京東部や私の育った千葉市を始めとする千葉県内ではシジュウカラは繁殖していなかったようです。 しかし1980年ころから生息地を東へ広げ始め千葉県でも巣作りをするようになったそうです。 私も1987年冬に庭先にバードフィーダを置いたところエサのヒマワリの種を小枝の上に置き足で押さえてくちばしでついばむ姿を目撃することができ,えらく感動した覚えがあります。 今では彼らの遺伝子に「エサ場情報」が組み込まれたのか, 秋から冬にかけて山里から街にやって来て庭のバードフィーダでエサをついばみ, 春になると甲高い声のさえずりが聞こえるようになりました。 学名は parus major 。 英語では tit または great tit と言います。 イメージ検索 tit には乳首の意味があり tits とすると卑語で乳房になりますが, これとシジュウカラの tit はまったく別語源の単語です。 シジュウカラの tit は「小さい動物,小さい物」を表す語源不明の語ですが, 音感から来ているのではないかと思います。 日本語の「ちっちゃい」とどこか通じる音感です。 辞書には titmouse がシジュウカラとしているものもあります。 しかしイメージ検索で見るとこれはシジュウカラではありません。 titmouse の mouse はネズミと関係なく, もとは「小さい」を意味する mase だったのが mouse の影響で mase → mouse となったということです。 英語の titmouse は一般的なシジュウカラではないようですが, 他のヨーロッパの言語のシジュウカラには mase と同じ語源が見られます。 (下の語の下線部) ドイツ語 Kohlmeise オランダ語 koolmees デンマーク語 musvit ノルウエー語 køttmeis アイスランド語 flotmeisa フランス語 mésange charbonnière これらのうちドイツ語の Kohl とオランダ語の kool は「石炭= coal 」, フランス語の charbonnière そしてここにはありませんがスペイン語のシジュウカラを意味する carbonero は「炭焼き人」という意味。 たぶんシジュウカラの顔の周りの黒い模様からの連想でしょう。 イタリア語では cinciallegra 。 Cincia というのはシジュウカラなどのカラ類の鳥のことで鳴き声が語源ではないかと言われています。 これにギリシャ語の「森林の」を意味する agrios が付き, さらにこれがシジュウカラの明るいよく通る鳴き声の連想から「幸せな」を意味する allegro の女性形 allegra に変化して1語になったのが cinciallegra です。 |
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