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061 (般) pooch 「犬」 以下の文は英語の pooch と音が似ているので「ポチ」は pooch (1924年初出)から来ているのではないかという「ポチ」の語源の個人的考察です。 これに関して後日, ある方から次のメールをいただきました。
どうやら pooch から来たというのは無理がありそうです。 「名前(namae)」が英語の name と似ているので名前は英語から来たと考えるのは滑稽, 早計であるのと同じ, 偶然の一致のようです。 ご指摘いただいたことに感謝しながら, 以下の文はないことにして(?)お読みください。 Pooch はアメリカの俗語で「犬」のこと。 発音 発音を聞いてみるとどこかで聞いたことがあるような。。 そう,ポチに似ている! 20年以上前, 暇つぶしに辞書を拾い読みして見つけて以来私はポチと pooch はつながっているのではないか密かに思っています。 しかしそれを調べるすべがない。 ただ, 先日,このコンテンツを始めていろいろな英語で書かれた語源サイトを巡っているうちに pooch が1924年に文献初出であることを発見しました。 ただし語源については Merriam-Webster が「小袋, 小物入れ」の pouch の変形としている以外は不明としています。 日本語のポチが pooch になったのでは? という考えるのはどうでしょうか。 これは苦しい感じがします。 そもそも日本人が犬を見て「ポチ」という称したくなる必然性がありません。 少なくとも1924年以前の日本人なら, 白い犬だから「シロ」, コロコロしているから「コロ」, さらに人名を取って「タロウ」のように犬の名前をつけていたでしょう。 1924年以前の日本に, たまたま来日したアメリカ人がそれを耳にして本国に持ちかえって広めるほど「ポチ」がたくさんいたとは思えません。 ただブチ犬なので「ブチ」と名付けられた犬がいて, それを pooch と聴き取ったアメリカ人がいてもおかしくないと思います。 しかし, これでは pooch の語源への一つの(かなり低いながら)可能性になるにしてもポチと pooch を結びつける命題からははずれてしまいます。 では英語の pooch がポチになったのでは? という考えはどうでしょうか。 こちらの方がまだ可能性は高いと思います。 いつごろポチという名の犬が存在したのかわからないまま推測するのは危険ではあります。 が,例えば戦後からだとすれば, 日本に駐留したアメリカ人が, 街角で見かけた犬を口笛を吹きながら "Pooch, pooch!" と呼んでエサを与えていた。 これを聞いた日本人がそれを「ポチ」と聴き取り, 犬の名前にした―というのはどうでしょうか。 アメリカ進駐軍が全国に派遣されていたので, このようなことが日本中で起きて一気に「ポチ」という名の犬が増えてもおかしくないのではないでしょうか。 童謡の「花さかじいいさん」の犬の名前は本来シロなのに, いつのまにか「裏の畑でポチが鳴く」となってしまったのは興味深いことです。 どの世代から「ポチが鳴く」と覚えたのか調べると「犬の名前と言ったらポチ」という考えが定着した時期がわかるでしょう。 さて, 私個人のポチの考察で終わらせるのも気がひけるので, もう一つ単語を付け足しましょう。 日本でいう「ポチ」にあたる, ありふれた英語の犬の名前は Fido です。 これはラテン語の 「忠実な」を意味する fidus から生まれた男性用の名前です。 ただ犬の名前としてあまりにも一般的になってしまって赤ちゃんに Fido と付ける人はまずいません。 また犬の名前としても現在は人気がありません。 fidus の語根 -fid- から派生した主な単語 fidelity 忠実 faith 信頼 faithuful 忠実な confide 信頼する confident 信頼している confidential 秘密厳守の defy 挑む defiant 公然と反抗している |
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