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042 (般) ham 「ハム」 加工食品を買うときは必ず添加物の表示を見る私の目にはハム, ソーセージ類の添加物がかなり多く映ります。 特に発色剤として使われている亜硝酸ナトリウムは保存料のソルビン酸と組み合せると発ガン性物質ができると言われているので, 化学合成添加物を使わずに作られている製品以外のハム, ソーセージ類は食べる気がしません。 さてそのハム。 語源は印欧祖語の *kham-「向うずね, ひざのくぼみ」でオランダ語も英語とまったく ham 。 英語のハムはヨーロッパの言語の中では少数派で, 多数派は「太腿」を意味する scinka から派生した語で, 英語・オランダ語以外のゲルマン諸語に見られます。 ドイツ語 Schinken; スウェーデン語 skinka; デンマーク語,ノルウエー語 skinke。 この scinka 系はロシア語をのぞく東ヨーロッパの諸語にも採用され, ポーランド語の szynka , チェコ語, セルビア=クロアチア語の sunka [正しい表記法ではありません。 s はシュ音]といったスラブ諸語はもちろん, ロマンス語のルーマニア語も sunca[正しい表記法ではありません。s はシュ音] やフィン=ウゴール語でもフィンランド語が kinkku, ハンガリー語が sonka という具合に幅広く使われています。 そのため人口語のエスペラント語でもハムは sinko [正しい表記法ではありません。 s はシュ音]としているようです。 フランス語では「脚」を意味する jambe の派生語 jambon が使われていて, これはスペイン語の jambón やギリシャ語の zambon' やトルコ語の jambon も同じです。 以上は脚の部位から来ていますが, イタリア語とポルトガル語は「干からびさせる」という意味の動詞の過去分詞形から生まれた prosciutto (イタリア語), prosunto (ポルトガル語) です。 ところで英語の ham は俗語で「へたな役者, 大根役者」を意味しますが, これは19世紀の終わりから20世紀初めにかけて盛んだったミンストレル・ショウ(黒人に扮した白人の歌舞や漫才のショウ)で, 顔に塗った黒いスミを落とすためにブタの腿肉の脂肪(hamfat) を使ったことから由来するようです。 |
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