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035 (高) experiment 「実験」experience 「経験」 expert 「専門家」 experiment 「実験」 と experience 「経験」と は 英語の experi- と漢字の「験」が一致しています。 「験」という漢字は右の旁が物を集めている人の姿で, 偏の馬と組み合せ「馬を集めて乗り比べをする」→「ためす,しらべる」となったようです。 一方 experi- の方は, 印欧語の祖語まで遡ると「向こうへ行く(=lead across, go across)」の per* にたどりつき, 「向こうへ行く行動をとる」→「ためす,しらべる」という意味の展開からラテン語 experiri 「ためす,しらべる」が生まれたようです。 つまり experi- の漢字として「験」は最適というわけです。 今度は, experiment と experience の関係をみてみましょう。 experiri の名詞形 experimentum 「ためすこと,しらべること」が古フランス語の綴りのまま英語になったのが experiment 「実験」です。 一方,experiri から派生して「繰り返して試したことで得た知識」という意味 experientia が生まれ,古フランス語の綴りのまま英語に入ったのが experience 「経験」です。 experiment の方が元の experiri の意味をそのまま名詞にしたのに対して, experience は experiri の意味を展開させています。 文献初出も experiment の方が experience より30年くらい早くなっています。 仮にこの2つの語が兄弟関係にあれば experiment が親の属性をそのまま受け継いだ兄で, experience が親の意に反する型破りな弟といった感じでしょうか。 なお experiri の過去分詞 expertus から生まれたのが expert 「専門的な」「専門家」で,こちらは「ためしたり, しらべたりするうちに賢くなった」が原義です。 |
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