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ぶらりボキャブラ散歩 気まぐれ英単語 アーカイブス(全ファイル一覧)
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019 (般) pigeon; dove 「ハト」 日本で一般的に見かけるハトは, (1)飼育されていたハトが市街地で繁殖したドバト(学名 Columba livia)と(2)野鳥でありながら人里に現れるキジバト(学名 Streptoperia orientalis)の大きく2種類います。 では pigeon と dove の使い分けもこれにならっていいのでしょうか。 英英辞典では pigeon は街中で一般的に見かえるとありますし, ドバトの英語名が rock pigeon であることから, pigeon がハト公害を起こす嫌われ者のドバトと見ていいと思います。 一方, キジバトは Oriental turtle dove なので, 欧米にはいないハトでありキジバト=dove とは言えないまでも, dove と英語名にあることからすると キジバトのような野生のハトは dove と言えるのかもしれません。 ただ英語の場合, dove には pigeon やキジバトとは違う意味合いがあります。 それは dove が平和のシンボルとしてのハトを意味することです。 ハトがなぜ平和のシンポルになったのか。 それは聖書の創世記のノアの箱舟の話から生まれました。 8:8〜8:12 にある洪水の後,外に出てもよいか確かめるためにノアが放った鳥が英語では dove でした。 最初はワタリガラス(raven), それからハトが2回放され, 2回目のハトがオリーブをくちばしに加えて戻って来て, 平和のシンボルの白いハトとオリーブの組み合わせが生まれたのです。 ただし, このシンボル自体は新しく1962年10月のキューバ危機(ソ連がキューバにミサイルを配置したために米ソ間が一触即発の険悪な状態になったこと)が最初と言われています。 さて今度は pigeon と dove の語源です。 まずゲルマン諸語とロマンス諸語の「ハト」を一覧にしてみます。
フランス語のcolombe は文章語で「平和などのシンボルとしての白鳩のこと。 イタリア語は両方ともほぼ同じ意味。 ただし創世記のハトは colombo の方です。 なおイタリア語の場合どちらの「ハト」にも「おしどりカップル」の意味もあります。 dove の方はゲルマン語共通の語根として *dubon があり, これは dive 「潜る」と関係があるようです。 つまり飛び方が「潜る」ようであるということのようです。 たしかにキジバトを観察すると木から飛び降りる時など地上にダイビングするように不恰好な飛び方をします。 pigeon の方は, ラテン語の pipio 「ピーピー鳴く鳥」から来ていて, 本来は幼鳥全体を指す語でした。 それが特にハトに対して使われるようになったのです。 ついでにラテン語の colomba の語源は「煙突;柱(英語:column)」を意味する columen と関連しているようです。 これはハトが住居に巣を作ったことがその由来だそうです。 なおヨーロッパ人として初めて大西洋を渡ったコロンブス(Columbus)や刑事コロンボ(Colombo)という苗字は見てわかる通り「ハト」がその語源です。 |
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