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z080 (08月13日) 食品を使う慣用句(2)


save one's bacon  「被害を危うく免れる;命が助かる」


直訳: ベーコンを救う
例文: An antivirus software could have saved your bacon.
 アンチウイルスがあれば被害を食い止められたのに。


この慣用句の起源は, ベーコンの製造過程にあります。 
かつてベーコンは, ブタの脇腹, 背中, または腹の肉に, 塩(または,塩, 砂糖, スパイス)を何日間にもわたってこすりつけ, 乾燥していて涼しく風通しの良い場所に10ヶ月近くも吊るして水分を蒸発させて作りました。 
このように手間隙かけて作るベーコンは農家にとって大切な収入源だったので, 部屋に吊るしている間に, 盗まれたり, 動物に食べられたり, 火事で焼失したりしないように, 気をつけていました。 だからベーコンを救うと言うのは被害を免れることを意味するようになったのです。





bacon の語源はゲルマン祖語の「背中」を意味する*bakkon と関連する古いフランス語の bacon です。  (現代のフランス語のbacon は英語からの借用です。)


その名の通りイギリスのベーコンは背中の肉を使って作るのが一般的でした。 一方, アメリカのベーコンは腹の肉から作るため脂肪が多く, 脂肪と肉が筋状になっています。  日本のスーパーなどで売っていベーコンもこの形ですが,  イギリスではこれを streaky bacon  と呼んでいます。  それに対し, アメリカでは背中の肉を使うベーコンは Canadian bacon と呼んでいるようです。





国により地方により, どの部位の肉を使うのか, 生なのか燻製なのか, どのように切って店頭に並ぶのかそして料理での使い方もいろいろあります。 (英語圏では朝食のベーコン・エッグが最も一般的です。)


ベーコンの呼び方も言語によっていろいろです。 しかしその言語本来の呼び方があるのに, しだいに英語の bacon が浸透しつつあるようです。
例えばデンマーク語。 検索してみると古来からある flæsk より bacon の方が5倍近くヒット数が多いのです。 (Francis Bacon もその中にあるということもありますが。)


実は現在イギリス自体はベーコンを自給できるほど生産していません。 ほとんどデンマークからの輸入に頼っています。 デンマーク語もスゥエーデン語やノルウェー語と同じ flæsk という語があるのに, 今はお得意様のイギリスの言葉, bacon の方が幅を利かせているのです。


■ゲルマン語族
ドイツ語  Speck
オランダ語  spek
デンマーク語 bacon, flæsk
スゥエーデン語 fläsk, bacon
ノルウエー語  flesk


■ロマンス語族
フランス語  lard fumé  ; bacon
イタリア語  pancetta affumicata, bacon
スペイン語  tocino
ポルトガル語  toucinho
ルーマニア語  slanina


■スラブ語族
ロシア語  бекон
ポーランド語 sl'onina(正しい表記ではありません)
チェコ語  slanina
セルボクロアチア語  slanina


■その他
ウエールズ語  bacwn
アイルランド語  bagun
ギリシャ語 καπνιστο χοιρινο
トルコ語  beykin(正しい表記ではありません)
ハンガリー語  szalonna
フィンランド語  savupekoni