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ぶらりボキャブラ散歩
ほぼ日替わり 気まぐれ英単語 


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アトランダムに単語を選択, 語源や他の外国語との比較を中心に, 時にトリビアに, 時に学校英語・受験英語的に, 時に連想暗記術風にアプローチ。 しかも気が向いたときだけ更新して行く--だから気まぐれ英単語。 
兄弟版ひとことENGLISHへと同様, 日々の勉強の息抜きにご活用ください。
(中)は中学生レベルの語, (高)は高校生レベルの語, (般)はその他の語を表します。

                
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053 (高) (04月17日)  guest 「客」 host   「主人」


まず高校生向けに大学入試の補充問題によくあるパターンをひとつ伝授しておきましょう。
語彙力を見る問題の一つに「客」に関する単語を選択補充するというのがあります。 ここでまとめておきますと
客のいろいろ


guest  招待客;ホテル,レストランへの客   
visitor  訪問客(招待しないでも来る客);観光客;見舞い客  
customer  買い物客  
client  専門職(弁護士,コンサルタントなど)への客  
passenger  乗客
patient  患者 ★医院・病院にとってはお客さんのはず。




さて今度は語源の蘊蓄。
guest の対語は host (主人)ですね。 ところがこの2つの語の祖語は同じ *ghostis- (見知らぬ人) 。 だから12世紀くらいまでは「主人」と「客」は両方とも同じ単語を使っていたことがあります。 例: ラテン語の hostpitem , 古フランス語の hoste 。
今でもチェコ語では客(guest) はややこしいことに host と言うようです。 (では主人(host) は何かというと hostitel だそうです。)


「主人」と「客」が同一の語を使っていては不便ですからやがて別の単語を使うようになります。 英語の場合, 「主人」は上記の古フランス語 hoste を使い, 「客」の方は, 他のゲルマン諸語と同じ *ghostis- のうちの g- の方を取った語を採用しました。 
cf ドイツ語 Gast  オランダ語 gast  デンマーク語 gæst  スウエーデン語 gäst


(見知らぬ人)を意味する印欧祖語 *ghostis- からまた別の単語も生まれています。 
「敵意がある」の hostile です。  (見知らぬ人)からマイナスの方へ意味が広がっていったのでしょう。 「主人」と「敵意がある」の根っこは同じというのがわかるのが語源のおもしろさ。


さて *ghostis- という字を見るとある単語が浮かんで来ないでしょうか。 そう ghost 「幽霊」ですね。  幽霊屋敷やホテルの一室にいるのは host としての見知らぬ者=幽霊, 来てほしくないのにやってくるのは guest としての見知らぬ者=幽霊と考えれば ghost の語源がこの *ghostis- であると考えるのは道理が通っています。


が残念ながら ghost の祖語は「興奮している, びくびくしている」という意味の *ghoist- という別物です。  これから古英語の「精霊,魂」を表す gest が生まれ語源の *ghoist- を示すため g を gh にした ghost になったのです。 
なおポルターガイスト現象はドイツ語の ghost にあたる Geist に 「ガタガタ音をたてる」という意味の poltern が合体した Poltergeist で本来は「家の中で騒ぎまわるいたずらな妖精」のことを言うようです。


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