毎日ひとこと :一度は使ってみたくなる,使える英語の会話表現 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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日替わり ひとことENGLISH | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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551 What are you waiting for? (何をぐずぐずしているの。) 直訳すれば「何を待っているのか。」 ぐずぐずしたり躊躇している相手に対して言う言葉です。 Hurry up. とか Don't waste your time. が単刀直入に「ぐずぐずするな」と命令するのに対し, こちらは「何をぐずぐずしているんだ?」と一種の反語表現で表しています。 552 I can't wait. (待ちきれない。;待ち遠しい。; 楽しみだ。) not の代りに hardly を使って I can hardly wait. でも同じです。 日本語と同じ発想ですから使いやすいでしょう。 なおユーモアや皮肉から楽しみにしていないものに対して使うことがあります。 日本語でもつまらない物・イヤな物に対してわざと「こりゃあ楽しみだ。」などと言うようなものです。 この用法の場合, I can hardly wait の方がよく使われるとしている参考書もあります。 553 I can't wait to 不定詞 (〜するのが待ち遠しい。; 楽しみだ。) 前回の I can't wait. に不定詞が続いた形。 これも文字通り「待ちきれなくてわくわくしている」という意味と皮肉や冗談で「〜するのが楽しみだ」という意味の二通りあります。 どのような動詞がよく使われるか google で can't wait to の形にいろいろな動詞を入れて検索してみました。 そのヒット数を見ると see と get がずば抜けて多いことがわかります。 このふたつで総数の半分を占めます。
554 〜 can wait. (〜は延ばすことができる,そのまま放っておける) 無生物が主語になりますが, 実際は this, that, it など代名詞が主語になることがほとんどです。 can wait なら緊急性がないことを表し, 否定文 〜 can't wait にすれば逆に緊急であることを表します。 例: "I'd like you to fill in this form.""Can it wait till tomorrow?""I'm afraid not. It can't wait." 「この書類を埋めてほしいのです。」明日まで延ばせますか。」「残念ながら延ばせません。」 555 wait and see (しばらく様子を見る。;成り行きを見守る) 前々回の I can't wait to 不定詞 の項でこの不定詞で使われる動詞で一番多いのは see であると書きましたが, 今回はその see と wait の組み合わせた表現です。 やみくもに動かずに事態を静観するという意味です。 just を添えたり, 主語 will have to wait and see の形で使うことが多いようです。 556 Wake up and smell the coffee. (現実を知りなさい。) 日本語でも非現実的なことを夢想している人に「目を覚ませ」と言いますがそれと同じ発想。 ただし「コーヒーの匂いをかぎなさい」が付けたされています。 日本的に言えば「目を覚まして味噌汁の匂いをかぎなさい」となるのでしょうが, コーヒーの方が目覚めは強烈でしょう。 この coffee はいろいろ別の名詞に置き返られます。 557 walk before one can run (難しいことをする前に基本を身に付ける) 「走ることができる前に歩く」。 この「走る」は「難しいことをする。 応用力がある。」で「歩く」は「基本を身につけている」ことの比ゆ。 逆に「基本を身に付ける前に難しいことをする」なら run before one can walk です。 558 Walls have ears. (壁に耳あり) この諺の発想は日本語・英語だけに限らず, フランス語・イタリア語・スペイン語・ポルトガル語・ドイツ語・オランダ語・中国語などでも同じですが, 偶然の一致なのかどこかの言語から広がって行ったのか不明です。 現代ヨーロッパの言語の祖先の一つラテン語では Campus habet lumen, et habet nemus auris acumen. (野原に視覚があり 森に鋭い耳がある)と言い, 英語もこの諺を訳した Wode has erys, felde has sigt. というのが14世紀の文献に見られるそうです。 それが後に(手もとの英語諺辞典によると16世紀後期に初出とあります) Walls have ears に変ったようです。 なお walls の代りに pitchers (水差し) や hedges (生垣) になることもあります。 559 Just what I always wanted (ちょうどほしかったんです。) 贈り物をもらって言う一言。 always を省いたり That's 〜 や It's 〜 で始めたりとバリエーションが幾通りかありますが, 検索して見ると Just what I wanted が一番多いようです。 560 I just wanted to 〜 (ちょっと〜したいのですが。) want to 不定詞なんていまさら, という感がするかもしれませんが, 今回の表現は just がついていることと wanted と過去形であるところがミソ。 こうすることで「〜したい」という気持ちを丁寧に表すころができます。 そして控えめで躊躇した感じの口調がします。 want to 〜 は would like to よりも直接的でぶっきらぼうで子供っぽく聞こえると教わります。 しかし would like では他人行儀すぎてその場に合わない。 そういうときに want to に just を添えさらに過去形にして, 直接的でぶっきらぼうな響きを弱めようというう心理が働くのではないかと思います。 もし現在形にすれば「今〜したい」という欲求があるという露骨さが感じられますが, 「〜したいと思った」と過去にすればそれは薄れる感じがします。 控えめさを出すために過去形になっているから, それに続く節の時制を一致がなくても不自然に思わないのでしょう。 なおここで書いたような丁寧さを出すというのではなく, ただ単に「ちょっと〜したかった」となる例もあります。 |